みなさん、こんにちは。ACEです。
前回の記事で、海外営業マンに必要なビジネススキルの向上として「英語力」の重要性に関してお話ししました。「語学」はベースとなるものですが、ほかにも海外営業マンとして向上すべき沢山のビジネススキルがあります。
今日お話ししたいのは、「シナリオ構築力」というビジネススキルです。
相手に具体的なアクションを起こさせるためには話にストーリーが必要です。このストーリーを構築する力がシナリオ構築力です。
ビジネススキルの向上 シナリオ構築力
海外顧客は非常に合理的な方が多く、話がロジカルである事を求めます。Does it make sense? や That make sense! は皆の合言葉です(笑)
もう少しかみ砕いた言い方をすると、「話が分かりやすく且つ具体的」である、という事です。
話全体がストーリーになっている事で、話を聞いている顧客は、そのストーリーをもとに自分の頭の中で色々な事をイメージする事が出来ます。相手にイメージさせる事が出来てはじめて、相手は具体的なアクションを起こしてくれるものです。
このストーリーを構築する力がシナリオ構築力です。
そのアクションはもちろん状況に応じて大小様々です。自社の製品の検討を進めてくれる場合もあれば、購入の意思決定をしてくれる場合もあります。もちろん他の関係者を紹介してもらうだけかもしれません。それでも、立派な次への一歩です。
シナリオ構築力をつける方法
それでは、ストーリーを構築する具体的なステップを整理してみます。
シナリオ構築力
- 顧客(相手)のGoalがどこにあるか?を具体的に明示する。
- 顧客(相手)のGoalに対して自分たちがどこに位置するか?事実を下に明示。
- そのGoalに到達するために何をする必要があるかを具体的な時間軸に乗せて明示。
- Goalの先には何があるか?数字をもって明示する。
こんなイメージです。
特に赤文字でハイライトした部分はキーポイントです!
最初に「顧客のGoalがどこにあるのか?」をしっかり明示する事が大変重要です。これ意外と多いんですが、顧客自身が自分のGoalがどこにあるか曖昧なケースがあります。
話をする自分自身と、話を聞いてくれる相手(顧客)がGoalを共有出来ていないと、決して話はスムーズに進みません。
海外顧客を相手に話をしているわけですから、当然使用言語は英語です。仮に英語で話すことに一生懸命な方であれば、会話は一層複雑化し、とても次のアクションが顧客から生まれる状態にはなりません。
顧客のGoalをしっかりと理解したうえで、「これがあなたの求めているGoalですよね?」と具体的に明示するところからストーリーは始まります。
そのGoalをお互いが共有した上で、次に示すべきは現在地です。今自分達(自社の場合や、自社+顧客の場合等さまざま)がどこにいるか?を認識する事が重要です。
その時に重要な事は「事実」を下に現在地を示す事です。ここで「自分の願望や思い」と「事実」を混同させてしまう方が非常に多いのです。あくまでも「事実」をベースにする事です!
Goalと現在地が明確になれば、その道筋が見えてきます。「道筋が見える=Goalを実現させるための課題が見える」という事です。
スタート地点となるべき現在地を、事実ベースではなく、思い込みや願望ベースで認識してしまうとGoalを実現させる課題も不明瞭になってしまいます。
Goalを実現させる正しい課題を共有出来れば、後はその課題をどのようなスケジュールで実現させていくか?そのプランをしっかりと描く事です。それが最終的に実現出来なかったとしても、それは致し方有りません。
そこに具体的なスケジュールがなければ、そのストーリー自体がリアリティを持たず、相手の次のアクションを取らせる事が難しくなるのです。
Goalのその先が重要
最後にGoalのその先を描く事です。しかも、その先、つまり将来を数字で示すことで、そのストーリーはよりリアリティを増し、顧客に全体の絵をイメージさせる事が出来ます。
それはポジティブな将来であろうが、ネガティブなものであろうが、しっかりと数字で示し他方が良いですね。
海外営業マンとして「人を動かす」必要があるシーンは山のようにあります。海外顧客自体を動かす場合も有れば、海外顧客をサポートするために社内の人間を動かす必要が有る場合もあります。
その時に、そこに「ストーリー」が有るかないか?で人が動くか動かないか?大きく影響します。
特に合理的でロジカルである事を求める事が多い海外顧客を「動かす」には、シナリオ構築力は向上させるべき必要不可欠なビジネススキル!というのが20年以上海外顧客と接している人間からのアドバイスです。
ここがこの記事で一番伝えたいところです!
そして、そのストーリーをもちろん全て英語で伝えるわけです。だからこそ「必要最低限の英語力」ではなく、「しっかりとした英語力」というビジネススキルを向上させる事で、より優秀な海外営業マンとなり得ると考えています。
英語力向上のためのおすすめ学習法を記事にしていますので参考にしてみてください。
コメント